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2005年 03月 26日
■熟成タンクのある蔵■
醪(もろみ)を熟成させるタンクのある蔵に足を踏み入れる。 外気温も低いが、蔵の中は薄暗く厚手の上着を着ていても底から冷えを感じる。 タンク内の醪(もろみ)を撮影するため、蔵の壁沿いに設置された通路(幅30cm高さ170cmほど)の階段を登り、狭いのでカニ歩きの状態で櫂入れを行っているタンクまで近づいて行く。正直言って、高所恐怖症とウグイスの鳴くこの木板の通路の上でひやっとさせられる。 ■醪・櫂入れ■ 熟成させた醪(もろみ)を搾りにかける前に、櫂(かい)入れをし、比重により不均等な醪(もろみ)の成分を均等にする工程が必要となる。 丁寧に、均等になるように十の字に交互にゆっくりと櫂(かい)を入れて行く。 この工程は搾りによりタンクが空に成るまで繰り返し行われる。 ■醪(もろみ)■ 醪(もろみ)は、フワッと柔らかく舞い上がると、またフワッと沈んで行き波紋は消えて行く。この繰り返しだ。 ■ヤエガキ式・槽搾り■ 杜氏「甚六さん」は、槽の前に立つ前に、好みの音楽「インストラメンタル・ロック」をかけ、心のエンジンを掛けるのだ。ロックのリズムが集中力を研ぎ澄まし、心の高揚を促すのだ。撮影しているこちらまで、乗ってきた。 杜氏は槽の前に立ち、矢板に挟まれた一番下の段の搾り袋から醪を注入して行く。 醪は熟成タンクの底部の穴からホースでポンプダウンされる。20mほどの距離を。 ひとつの搾り袋がいっぱいになると一つ上段の袋へ移動する。搾り袋の注入口は逆流防止弁が着いている。矢板は重いため、杭を打って矢板の隙間を広げ、次の袋に注入する。 ■荒走り■ そうしている内にも、槽の反対側では「荒走り」が始まっている。原酒だ。 徐々に下段から上段へと搾り袋に醪を注入して行く。だんだん矢板が浮いてきた。 そうしている間にも、「原酒」は矢板と醪の入った搾り袋の自重で搾り出され、矢板の隙間をしたたり、槽の中に流れ落ちる。 最後の搾り袋まで醪が注入され私の背丈以上の高さになった。この時点で、熟成タンクの中の醪は空となる。 後は、注入パイプを抜き、槽の周りを包むビニルを整えこの工程を終える。ビニルで覆わないと、せっかく搾り出した「原酒」のしぶきが勢いよく槽の外へと出てしまうからだ。 槽に搾り出された「原酒」は、その下にある瓶へと勢いよく流れ込んで行く。 槽の周りそこら中に原酒の香りが充満し、ロックのリズムでノリに乗って撮影していた私は、原酒の香りに酔いはじめた。こんな気持ちの良い酔い方は初めてだ。 黄金色した原酒。製品になるにはまだ工程が残っている。 今回思ったこと:製品として完成された状態の「日本酒」は透き通って透明だ。熟成した醪を搾ったばかりのこの黄金色をした「原酒」は日本酒の卵なんだと実 感した。この後の工程はスケジュールの関係で取材することは出来なかったが、杜氏はこの後更に自分の理想の「酒(日本酒)」にして行く努力を惜しまないの であろう、と思う。 (撮影:2005年3月6日、午後)
by touji_jin6
| 2005-03-26 18:18
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